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突然ですが・・・ [日記]

皆さん、その後いかがお過ごしでしょうか?

私は東京フィルを早期退職しましたが、今でも元気で楽しくオーボエを吹いていますよ!

少し余裕が出来てきましたらブログも再開したいと思っています。その時はまたよろしくお願いします。

今日はちょっとお尋ねです。

先日ご連絡をいただいた『T 丹羽』様、お返事を差し上げたいのですが、どうしてもメールが戻ってきてしまいます。再度ご連絡いただけますでしょうか?お返事お待ちしています。

それでは。

2011-01-17 [日記]

皆さんこんいちは。
オーボエの小川綾子です。

今回はピットのお話第2弾!!
です。

ピットには、まるで軒下のように完全に舞台の真下に入り組んだ部分が奥にあり楽屋への出入り口もそこにあります。

出入り口は下手側と上手側の二か所あるのですが、狭いピット内ですのでピット内の移動も一苦労です。
しかしその軒下には舞台のちょうど真ん中あたりに、下手側と上手側を行き来できる穴というか通路があります。

201101141551000.jpg
ちょっと暗くて分かりにくとは思いますが、下手側からを撮った通り抜け通路です。
上手側の打楽器群が見えますよね~

201101141553001.jpg
今度は上手側から
もちろん客席からは壁のようになっていて、この通路は見えないようになっています。

通路は人が一人やっと通れるくらいの狭さですが・・・
あれっ!?何か写ってませんか?

もうちょっと近く・・・

201101141546000.jpg
そう!!
とても急な階段があるのです!!

何でこんな所に階段があるんでしょうか~???

勘の言い方はもう気付きましたでしょうか~

階段の上には・・・
201101141545000.jpg
暗くて分かりにくいとは思いますが椅子とランプが置いてあります。


ここは「プロンプター」と呼ばれる影の指揮者の仕事場です!!

プロンプターとはワーグナーのようにとても長い作品や、ツィンマーンマン(作曲家)の様な現代作品で多少難解で演奏技術がとても高い作品などの際、上演中でも客席からは見えない様に歌手に指示を送り続ける一見「影武者」の様ですが、歌手からはとても頼りにされる存在です。

写真を撮った日はプロンプターはいませんでしたが、皆さんがオペラを観劇しにいらした際、舞台の真ん中にちょっと大きめのスピーカーのようなな黒い箱っぽい物が置いてあったら、その中でプロンプターが活躍しているかもしれません。

お客さんの目に触れる事は決してありませんが、劇場を支える重要なお仕事の中の一つです。


次回は新国を訪れた名指揮者たち・・・
お楽しみに~



2010-08-03 [日記]

みなさんこんにちは。
オーボエの小川綾子です。

約1か月ぶりの日記更新です。
随分長い間サボってしまいましたが、私は元気に生きていますよ~


7月29日~8月1日まで九州の熊本県に演奏旅行に行って参りました!!

訪れた街は牛深市と荒尾市で2回公演してきました。

流石、火の国!!
各地で温泉が沸いていて演奏以外でも満喫してきちゃいました!!

東京での定期演奏会も終わり、これで一区切りといったところでしょうか??


今日は浅草公会堂に「台東蝋燭能」を鑑賞してきました。

やっぱり日本人たるもの日本の伝統芸能もちゃんと観ておかないと・・・っていうほど大それた事ではありませんが、とても勉強になり楽しめました。


初めての「能」でしたが、これぞ日本の間(ま)とわびさび!!といた印象を受けました。

舞台もシンプルでお囃子なども最少人数でしたが、あのなんとも言えないゆっくりとした、しかし緊張感のある間(ま)、オーケストラやオペラの様な派手さはないものの、その中にものすごいドラマチックな人間模様が表現されていて、舞台がシンプルであるからこそ観ている観客一人ひとりの想像力を膨らませ、目を見張るものがありました。

そもそも日本という国の美意識はシンプルという事に尽きるような気がします。

日本料理でも西洋の料理のように色々手をかけなくても、素材本来の味を生かしたものが多いと思います。


ちょっとずれているかもしれませんが、今日の「能」はお刺身を思わせました。

シンプルなお皿(舞台)の上でのお刺身(能)は何も調理しなくても華やかで素材の特性を生かし生き生きとしていて、わさびとお醤油(お囃子)を添えて口に含んだ瞬間、大海原を泳いだ魚の情景や板前さんの技や哲学が舌から感覚で頭に伝わり、辛口の日本酒で至福の時(クライマックス)を迎える。

そういったシンプルだからこそ無限に広がる「美」それがジャパニーズ・カルチャーではないでしょうか??

日ごろ西洋音楽を生業にしてる私にもとても参考になる機会でしたし、もともとその遺伝子が入っている日本人の私しかできない、そういった日本の美意識という角度からアプローチした西洋音楽というのもありなのかもしれません。

2010-06-24 [日記]

こんにちは。
オーボエの小川綾子です。


今日から新たなリハーサル、今回は英国ロイヤル・バレエ団によるプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」です。

今月の東京フィルはロイヤル・バレエ団の伴奏を一手に引き受けています。

バレエ音楽もオペラとはまた違った楽しみがあります。

基本的には舞曲なので一定のリズムに沿った音楽が多く、オペラのようにテンポが著しく伸びたり縮んだりはしませんが、そんな一定のリズムの音楽の中にも壮大でドラマチックな音楽が展開していき、それに踊りが相まって圧巻のステージを作り上げていきます。

またプロコフィエフの音楽は屈折したメロディが特徴的です。
とても綺麗なメロディなのですが、どこか口ずさみにくいというか、初めて聞いた人は少し音痴に聞こえるかもしれません(笑)
でもそれも全てプロコフィエフの中では計算しつくされていて、一度好きになるとになったら病みつきになってしまいます。

私もプロコフィエフの音楽は大好きです。

食べ物やお酒でも最初は癖があって慣れるまで大変ですが、いつの間にかクセになってしまうものって沢山ありますよね~

今回は誰もが知っているシェイクスピアの名作を美しくも残酷で、悲劇的に見事に音楽に表現されていて、本当に名曲中の名曲だと言えると思います。

オーケストラピットで演奏していて思うのは指揮者の重要性です。
特にバレエで大変だと思うのは、相手がダンサーだという事です。体操の選手と言っても過言ではありません。
録音とは違って生演奏は生き物ですから、リハーサルとほんの少しテンポが違うだけで数メートルの大ジャンプをしているダンサーさんの命取りになりかねません。

バレエ指揮者はダンサーの命を預かっているのです!!

それでも人間のやる事ですから、その時々で色々な事が起こるわけですが、そこを常に平常心でオーケストラとダンサーをさばく指揮者には毎回脱帽です。

バレエの公演がケガ人もなく無事に終わるとホッとします。

今回も無事に素晴らしいステージになりますように。

2010-06-20 [日記]

みなさんコンニチハ!!
オーボエの小川綾子です。

今日、無事に「カルメン」の千秋楽を終わらせる事が出来ました!!

楽しいオペラですが難しい部分もたくさんあり、やっと慣れてきた頃に終わっちゃうんですよね~
毎回その繰り返しです。


今日は「父の日」ですね~
私の父も96歳。まだ元気に暮らしています。
また18年前の今日、夫の父に当たる義父が他界した日でもあります。

時が経つのって本当にあっという間ですね~
そしてどんどん若い世代が出てくる。
それもまた繰り返しですね。

今日はそんな「父の日」という事で!?!?
夫が私にコーヒーメーカーをプレゼントしてくれました。
本来でしたら私が夫にプレゼントしなければいけないんですが・・・

コーヒー1.JPG

そのコーヒーメーカーは一杯ずつカートリッジを取り換えて、いつでも新鮮でおいしいコーヒーが飲めるというスゴイ機械です!!

それもカートリッジの種類が豊富で「今日はどれにしよっかな~」なんて毎回選ぶ事もできワクワクしちゃいます。


コーヒー3.JPG


我が家も今日からさながら喫茶店ですね!!

明日の朝食は何を入れようかと今から楽しみです。


それにしても今の世の中って本当に便利ですよね~

2010-06-17 [日記]

こんにちは。
オーボエの小川綾子です。

今日は久しぶりに私のオーボエの師匠の家にお邪魔してきました。

私の先生はNHK交響楽団の元オーボエ・イングリッシュホルン奏者で、それはそれは名手でした。

私が先生のお宅の門を叩いたのは高校三年生の頃。もう40年も前になります。年を追うごとに時間の経過が速くなり40年前の出来事でも、つい数年前の様に感じます。

今日は私の所属する東京フィルの首席オーボエ奏者で弟弟子にあたる同僚も一緒にご挨拶に行ったのですが、その彼が先生の下でレッスンを受けたのが20年前だというので、一体先生は何人もの生徒を送り出して来たのだろう?と頭が下がるばかりです。


先生のレッスンを受けいていたあの頃、きっと世間知らずで生意気な少女だった私を、まるで我が子ように大事に育てて下さり私のオーボエ人生を広げて下さいました。

今私が楽団は違えどオーケストラで先生と同じ、オーボエ・イングリッシュ奏者として仕事ができているのも本当に先生のおかげです。

そんな先生がN響を退団されたのは22年前。当時、N響の定年は55歳で今考えれば若すぎる程の年齢ですが、まさに惜しまれつつ本当に立派にご卒業されました。

現在、私はその時の先生の年齢を越しました。
未だ当時の先生の演奏にはとても追いつけないとは思いますが、先生の下に通い始めたあの日から40年間ずっと先生の背中を追い続け、いつか越したいと胸に抱き続けてきました。
少しは近づけたでしょうか~??

私も「定年」という文字の書かれたゴールのテープがすぐ目の前まで近づいてきて今思うこと、いや今だからこそ思うこと、それはどうしても追い越せない偉大な恩師の背中、そして私は未だに若手で未熟者であるということです。

私が本当に真の「オーボエ奏者」「音楽家」の境地に入れる日はいつ訪れるのでしょうか?
それを探しながら明日もがむしゃらにオーボエを演奏して行こうと思います。

2010-06-13 [日記]

みなさん、こんにちは。
オーボエの小川綾子です。

今日も「カルメン」の本番を終えてきました。
今日はマチネ(昼間の本番)でした。

前回の日記で予告したように、今日はオーケストラピットの内部を撮影してみました。

ピット2.jpg

この狭い穴ぐらで日々演奏していますが、もちろん音響などちゃんと考えられていて、床が上下してピットが深くなったり浅くなってりするんですよ。

舞台の下にいるので残念ながら舞台で何が起こっているかは一部の楽団員からしか見えませんが、お客さんの方を向いて演奏してるので、2階席などのお客さんの顔はよく見えますよ~

ピット1.jpg

ここが私の席です。
意外と指揮者の近くで緊張します・・・

そして今日は楽団員の仲間内でのくだらない笑い話を(笑)
オペラはイタリア語、ドイツ語、フランス語など様々ですが、時々日本語に聞こえる時があります。
まさにタモリ倶楽部の「空耳アワー」のオペラ版!!


今やっているカルメンはフランス語のオペラですが、聞こえてくる空耳は、エスカミーリオという闘牛士が現れるシーンで街の住民が「les voici!oui, les voici!!」日本訳は「彼がきたぞー」と合唱する部分が「うめぼし~」と聞こえてきます。

もう一つはホセがカルメンによりを戻しくれとせがむシーンで、ホセが「Carmen il est temps encore」日本語では「カルメン!またあの頃に戻ろう」と歌うのが、「カルメン、イレトどこ~」と聞こえてきます。イレトとは音楽業界用語でトイレという意味ですが、それが耳に付いちゃって演奏中笑いだしちゃいそうです。

楽団員のみんなと休憩中コーヒーを飲みながら「聞こえたよね~」などと談笑しながら、また仕事に戻っていくのです。


皆さんも探してみてくださいね~



2010-06-11 [日記]

みなさん、こんにちは!!
小川綾子です。

本日、新国立劇場の「カルメン」の初日を迎えました!!

長いです。
6時30分開演で、終わったら10時10分になってました!!!
いや~疲れました。でも楽しく演奏できました。

まぁワーグナーの楽劇(ワーグナーの場合はオペラとは呼ばず楽劇といいます)の場合は上演時間6時間なんてざらですから、それに比べれば音楽もわかり易いし楽しいですね~


今日は一枚写真を撮ってきました!!
楽屋のロビーからオーケストラピットに行くまでの暗い通り道にある黒い壁。
その壁一面にこの劇場で指揮をした歴代のマエストロ達のサインが書かれています。

壁サイン.jpg

カメラの都合上一部しか取れなかったのですが、これが壁一面にあります。

私もこの劇場ができてから数多くオーケストラピットで演奏しているので、どこか端っこにサインしちゃおうかな~・・・・やめとこ(笑)


今度はピットの内部を写真に収めてきますね。
次回は私が吹いているピットの風景、ピットから見た客席などをみなさんにご紹介できればと思います。

2010-06-09 [日記]

みなさん、こんにちは。
しばらくぶりでした。

先日、蔵前の鳥越神社のお祭りがあり私も江戸っ子気取りで着物を着て出かけてきました!

浅草、蔵前といえば先日他界した私の母が生まれ育った街であり、私が生まれた頃には神奈川県に移住してたのですが、子供の頃から母が子供の頃の話をよく聞いたものです。

母は生粋の江戸っ子といった感じで、短気でおっちょこちょい・・・でも腹の据わったしっかり者でした。
なので古典落語などを鑑賞していると、まさに蔵前・浅草が舞台の作品が多く、登場人物も母と重なる部分がとても多いのです。

おみこし1.jpg

私もそんなこの街に昔から憧れというか特別な思いをを持って抱いていたので、こうやって母も幼少期から参加したであろう鳥越神社に着物で参加できるというのは感慨深い経験でした。

お神輿はとても華やかで迫力があり、担がれてる時の掛け声とそのリズム、周りから聞こえてくるお囃子は本当に見事でした。
やはり音楽を生業にしていると、ついそういう方に注目してしまうのですが、日頃クラシック音楽をやっていても「わっしょい!!」という掛け声やお囃子からくる独特のサウンドとリズムは私の体の中にストレートに伝わってきて血が騒ぎ、どこか懐かしさを覚える感覚は、やはり私が生粋の日本人だからであり、私のDNAにその情報が刻まれてるからでしょうか。。。

指揮者で作曲家でもある外山雄三先生の代表作に「管弦楽の為のラプソディ」という名曲があり、小・中学校の音楽教室などで演奏する機会が多いのですが、やはり同じく毎回演奏する度に血が騒いでしまうのは母の江戸っ子DNAの仕業でしょうか~(笑)

おみこし2.jpg

2010-06-02 [日記]

皆さん、コンニチハ!!
いかがお過ごしですか?


今日から新国立劇場で上演されるオペラ「カルメン」のリハーサルが始まりました。


この名作オペラは上演時間3時間と少し長めですが、話もわかり易くとても綺麗な曲ばかりですので、3時間という時間は感じさせません。
また、オペラ初心者の方でも楽しめると思いますし、どこかで聴いた事があったり皆さんもよく知っているメロディも沢山出てきますので、是非とも新国立劇場に足を運んで頂けたら幸いです。


公演は6月10日・13日・15日18日・20日
です。


オーケストラピットで私を見つけたら是非声をかけて下さいね。


その「カルメン」の主人公である魔性の女カルメンが、兵士のホセの気を引く為に真っ赤なバラをホセに投げつける有名なシーンがありますが、そこはこの劇の中でも見どころの一つです。
実は私も自宅の庭で黄色いバラを育てていますが、とても綺麗に咲いてくれたので、皆さんの気を引く・・・わけではありませんが(笑)、皆さんにも見てもらいたくて初めて写真を添付してみました。
あ~私もカルメンの様に色気があったらな~なんちゃって・・・(笑)


一生懸命育てたバラを眺めながら今日もリード作りに励んでいます!!


それではまたお会いしましょう~

黄色いバラ.jpg

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